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サウジの新しい世界ビジョン
―― 対米パートナーシップの終わり

カレン・ヤング コロンビア大学 グローバル・エネルギーセンター 上級研究員

How Saudi Arabia See the World: MBS’s Vision of a New Nonaligned Movement

Karen E. Young コロンビア大学グローバル・エネルギーセンター上級研究員。中東研究所 経済エネルギー担当ディレクター。専門は、エネルギー・経済・安全保障の相関関係、湾岸諸国の政治と経済など。近く、The Economic Statecraft of the Gulf Arab States: Deploying Aid, Investment and Development Across MENAPを出版予定。

2022年12月号掲載論文

もはやサウジはかつてのようなアメリカのパートナーではない。むしろロシアと組んで、石油市場への影響力とサウジの未来ビジョンを守ろうとしている。リヤドとワシントンは、市場においても、経済発展モデルでも、お互いがパートナーではなく、競争相手であることに今後気づくことになるだろう。サウジは国際政治と貿易の双方において、新興国がより大きな役割を果たす、アメリカとは異なる経済ビジョンを思い描いている。世界はエネルギー不安の時代に入りつつあるが、化石燃料需要は少なくともあと20年は続く。国際システムがますます流動化するなか、サウジは国際関係でこれまで以上に大きな役割を果たすことになるのかもしれない。

  • パートナーシップの終わり
  • 新興国の時代
  • 二つの世界ビジョン

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